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| 高度不妊治療 |

周期ごとの高度不妊治療の内容と流れ

大まかに2周期、凍結された受精卵がある場合はそれを子宮に移植する周期から成り立ちます。
周期は、治療前周期(プレトリートメント)と採卵周期があります。

治療前周期
1.プレトリートメント

採卵の前周期の卵胞が発育するのを抑制し、採卵周期に最も効率的に良好な卵子を採取する目的に行います。
主にOC(低用量ピル)が用いられます。

2.採卵前検査

採卵を開始する前に行う検査で、主に安全に採卵を行なうためと体外受精・顕微授精の方針決定、医療従事者への血液・精液を介する感染を予防する目的にご夫婦で行なっていただきます。

3.ET検査

実際に受精卵が移植される胚移植(ET)を模し、ETに用いるカテーテルが子宮に合うか検査します。
同時に腟分泌物培養検査を行ないます。検査後抗生物質を内服します。


採卵周期
1.D3診察

消褪出血(月経)の3日目に受診、採血と超音波検査があります。
採血では卵巣機能を評価し、出血中ですが超音波で卵巣の状態を診て、この周期が卵巣刺激・採卵に適しているか大切な検査です。

2.卵巣刺激法

現在生殖医療で行われている卵巣刺激法は多くの方法があり、それぞれにバリエーションがあります。
特に高度生殖治療ではその種類が実に多岐にわたります。
産婦人科クリニックさくらでは、患者さんの価値観を重視し、最も適した卵巣刺激法を一緒に考えていきます。

3.卵胞発育のモニタリングと採卵日の決定

採卵は自然周期でも卵巣刺激を行う周期でも、卵胞が成熟してから行います。
この卵胞の発育、成熟度を評価するため、超音波と採血によるホルモン検査を行います。

4.排卵のコントロール

採卵の前には、下垂体から分泌されるLHホルモン、またはhCGの刺激が必要です。 卵子の最終的な成熟にかかわるためです。
点鼻薬や注射剤でこれをコントロールします。

5.採卵

あらかじめ鎮痛剤や局所麻酔、場合によっては静脈麻酔を行い、経腟超音波下に卵巣から直接卵子を採取する、高度生殖治療の最も大きな治療となります。

6.受精

受精方法1:体外受精(IVF)
培容器内で、卵子と精子を受精させます。 この受精は、卵管で起こる現象を体外に移したものと考えてください。
精子の数があり、受精能がある方に行われます。
受精方法2:顕微授精(ICSI)
精子数が少ない方、これまでに体外受精(IVF)で受精しなかった方に行います。
受精障害が疑われる場合はSplit ICSIを、前日の体外受精(IVF)で受精卵が得られなかった場合に行うレスキュー顕微授精(ICSI)もあります。

7.受精卵の確認と胚培養

採卵・受精の翌日、受精卵の確認を行います。
引き続き、体外培養を行い、採卵から2、3、5日目のいずれかに胚移植、または受精卵凍結を行います。

8.胚移植(ET)

受精卵を子宮に戻す、大切な治療です。 産婦人科クリニックさくらでは、多胎妊娠予防のため原則、単一胚細胞移植(SET)を行います。
アシステッド・ハッチングを行うこともあります。

9.受精卵凍結

余剰卵がある場合や、卵巣過剰刺激症候群のため胚移植(ET)出来ない場合、子宮内膜が薄く着床に適していないときに、受精卵を凍結保存します。

10.解凍胚移植

凍結保存された受精卵を、解凍した上で子宮に移植します。
以下の周期があります。
1.自然/経口排卵誘発剤周期
通常の排卵周期で解凍胚移植を行います。
2.ホルモン補充周期
自然周期で排卵日が特定しにくい、排卵障害がある、子宮内膜が薄い、など胚移植を行う条件が整わない場合、ホルモン療法を行いつつ胚移植を行います。

11.黄体補充療法

採卵後2日後より受精卵が着床しやすい環境を作るため、黄体補充療法を行います。
特に注射剤による排卵誘発を行った場合の高エストロゲン状態に見合った黄体ホルモンを内服や注射剤で投与します。

12.黄体期診察

採卵後約5日目、または胚移植周期の着床期に行う診察です。
採血と超音波検査があり、充分な黄体ホルモンが補充されているか、子宮内膜厚や卵巣腫大がないか、検査します。

13.妊娠判定

胚移植から14日目に行う、妊娠の判定です。
採血と超音波検査を行うことがあり、黄体期診察と同様に、卵巣過剰刺激症候群の発生の有無を検査します。

妊娠後
1.初期妊婦検診

上記妊娠判定で陽性となった場合は胎嚢(赤ちゃんの入った袋)が子宮内に見えるまで、1週間ごとに、胎嚢が見えてからは2週間ごとに診察をします。
正常の妊娠ではない可能性がある場合、子宮外妊娠や流産の兆候がないか、大切な診察です。
通常妊娠6週で赤ちゃんの心拍が見え、8週くらいで赤ちゃんの大きさがはっきりと測れたら分娩予定日をお伝えし、母子手帳の交付をご案内します。

2.妊娠初期検査

妊娠10週くらいで妊娠初期検査を行います。

3.出生前診断(妊娠中期)

産まれてくる赤ちゃんの病気がないか、誰でも心配はあると思います。
主な検査は、赤ちゃんの染色体(遺伝子)と赤ちゃんの形態をみるものです。
前者には羊水を一部採取する「羊水検査」がありますが、母子への危険性があるため、通常皆さんにお受けいただく検査ではありません。
スクリーニング検査として、「母体血清マーカー検査(クアトロテスト)」があります。 妊娠15週からお受けになることが出来、母体の血液を採取して、赤ちゃんの「ダウン症」「18トリソミー」「神経管異常」の確率をみる検査です。

4.分娩施設へのご紹介

当クリニックでは残念ながら分娩と妊婦検診は行っていません。
これは思いがけないトラブルに、施設の特性上対応できない恐れがあり、その際に患者さんにご迷惑をお掛けしてしまうかも知れないからです。
このため、近隣の分娩施設やご希望の施設へご紹介させていただきます。
紹介先は患者さんのご希望を尊重しつつ、リスクなども慎重に考えて相談したいと思います。